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【美容師が解説】サラサラになる仕組み!毛髪知識トリートメント編!

毎日使っている、トリートメントやリンス、コンディショナー。ちょっとしたコツでその効果が倍増するとしたら……? ぜひ、試してみたいと思いませんか。今回は、トリートメントの基礎知識と効果的な使い方をご紹介しましょう。

髪が傷む原因

トリートメントのことを進める前に、まず髪の毛がダメージしてしまう原因を4つお伝えします。


「自分の髪の毛は何が原因でダメージしてるか?」


根本的な原因を知ってるだけで日頃のケアもしやすくなること間違いなしです!


 


ダメージの原因①ヘアカラーやパーマによるダメージ



ヘアカラーやパーマなどの薬剤には、

アルカリ剤や還元剤などの成分が含まれています。


それらの成分により

キューティクル間から毛髪内部まで延びている

「CMC(細胞膜複合体)」という物質が損傷を受けてしまいます!


CMC(細胞膜複合体)は

キューティクル同士をつなぐ接着剤の役割があるため

損傷を受けると接着剤がなくなり、キューティクルが剥がれてしまうのです。


キューティクルが剥がれると

毛髪内部の間充物質が流れ出て髪の毛のうるおいや弾力性の低下だけでなく

・パーマがかかりにくい(落ちやすい)

・カラーが落ちやすい

などの原因にも繋がってしまいます。


 


ダメージの原因②紫外線によるダメージ



お肌が紫外線を浴び続けると日焼けをしてやけどのような状態になるように、

毛髪もやけどしてしまいます!


紫外線を浴び続けることでキューティクルが損傷を受けて、毛髪が少しずつ変色してしまうんです。


 


ダメージの原因③熱によるダメージ




毛髪の80〜85%はタンパク質からできています。


ヘアアイロンなどの熱により、

毛髪はタンパク変性を起こしてしまうんです!


タンパク変性とは例えると、

生卵をフライパンで焼いて目玉焼きをつくるようなものです。


キューティクルが熱により固められ、

毛髪内部のタンパク質も固まってしまいます。



 


ダメージの原因④シャンプー・ブラッシング・カットによるダメージ



実は、シャンプー・ブラッシング・カットによる

物理的なダメージも原因の1つなんです。。


日頃のお手入れ程度なら大丈夫ですが、

過度なシャンプー・ブラッシングはキューティクルが剥がれてしまうので注意しましょう。


また、カットした毛髪の断面にはキューティクルが無く、毛髪内部がむき出しの状態!


毛先がパサつくのは、

毛髪内部の間充物質などが流出しやすくなっているからなんです。


トリートメントとリンス、コンディショナーは 何が違う?

髪の毛がどうして傷んでしまうか原因はわかりました。


次は実際にシャンプーの後に何を使えばいいのか?


トリートメント? コンディショナー? それともリンス? いずれも毛髪をコーディングするヘアケア剤ですが、これらは一体、何が違うのでしょうか。それぞれの特性をご紹介します。


■リンス

リンスは、3つの中で一番最初に開発されたヘアケア剤。アルカリ石けんを中和させ、くし、ゆび通りを良くし、石けんカスを落とすために作られました。粘度は低く、毛髪の表面に付着します。

ちなみに、リンス(rinse)は、英語で「すすぐ」という意味。その昔、石けんで洗髪していた時代は、「酢」で髪をすすいでいました。


■コンディショナー

シャンプーの後、毛髪のコンディションをよくする目的で開発されたヘアケア剤。毛髪に汚れがつかないようにしたり、サラサラ・しっとりさせたりします。やや粘度が高く、毛髪に吸着(内部に少しだけ浸透)します。


■トリートメント

トリートメントとは髪の栄養分、すなわち髪の内部に栄養を補うことです。毛髪を健康にする目的で考えられ、作り出されたものですが、現在はリンス感覚で使用されています。粘度は高く、毛髪に収着(内部に深く浸透)します。


トリートメントの目的、選び方について

いろいろな種類があるトリートメント剤。その目的や選び方についてお話します。


■トリートメントの目的

トリートメントの一番の目的は、「水分と油分を補う」こと。毛髪の理想的な水分量は12~13%なので、シャンプーしながら髪に水分をしっかりと含ませ、油分でコーティングしてあげます。ドライヤーの熱などからの乾燥を防ぎ、同時に枝毛・切れ毛も防ぎます。


■トリートメントの選び方

ヘアケア製品には、「さらさら」「しっとり」「カラーリング用」「パーマ用」「ふけ・かゆみ用」など、さまざまな効果をうたったものがあります。基本的には、シャンプーとトリートメントは、同じシリーズを選んだ方がよいでしょう。商品を開発する際、その効果はセットで使うことを前提に考えられているからです。

また、香りや毛髪の仕上がりのイメージはもちろん、頭皮や毛髪の状態によって選んでください。頭皮の脂分が多いようであれば、「さらさら」効果が高いものを、脂分が少なく毛髪がパサパサしているようであれば、「しっとり」効果が高いものを選ぶとよいでしょう。


■人気のアウトバストリートメントの効果

最近人気なのが、洗い流さないタイプのトリートメント(アウトバストリートメント、リーヴイントリートメント)。私どもの間でも、「トリートメント効果が高い」とたいへん注目しています。ただ、つけすぎると毛髪の油分が多くなり日焼け(油焼け)などの原因になってしまうので、用量を守ってお使いください。


 


トリートメントの効果を引き出す使い方

何気なく使っているトリートメント剤。ちょっとしたコツで、その効果をより引き出すことができます。反対に、使い方を誤ると、頭皮トラブルの原因になってしまうことも。トリートメントの効果的な使い方をご紹介します。


■トリートメントの手順

1.シャンプーの前に髪をお湯で流します

2.頭皮にシャンプーをつけて、ていねいに髪と頭皮を洗います

3.しっかりとすすぎます

4.トリートメント剤の油分をはじかないよう、軽くタオルドライします

5.トリートメント剤を手のひらに広げます(用量を守ること!)

6. 内側からたたくようにして、トリートメント剤を髪につけます

(ショートヘアの方は髪をつまむ感じで)

7.少し時間をおきます

8.髪をこすらないよう、やさしくすすぎます


特に注意したいのは、トリートメント剤を頭皮につけないようにすること。頭皮に擦りこんだり、伸ばしたりするのは厳禁です。せっかく頭皮をきれいに洗った後に、余計な油分を与えてしまうことになります。毛穴をふさぎ、頭皮に細菌が繁殖したり、炎症の原因になったりします。


■ダメージがひどい時の対処法

特にダメージがひどい方は、トリートメント剤を髪につけた後、シャワーキャップをかぶり、5~10分ほどおきます。そのまま湯船につかってもよいでしょう。毛髪があたたまることでタンパク質の結合がゆるみ、トリートメント剤がより内部に浸透します。週に2回くらい行うと効果的です。それでも回復が見られない方は、残念ながら傷んだ髪を切るしかありません。新しく伸びた髪を大切にしてあげましょう。


トリートメント剤はたくさんつけたからといって、効果があがるわけではありません。油分が多すぎると、日焼け(油焼け)しやすくなり、毛髪が赤くなるなど退色する原因となってしまいます。製品ごとに決められた用量を守り、正しく使いましょう。